ミシュラン攘夷論

 10月のミシュランガイド京都・大阪で、またもミシュラン騒ぎだ。
フランスは中華思想の国と言われる。世界の中心なのだ。
元々、フランスに文明を持って来たのはシーザー。ローマ文明を伝えた。
フランスはローマ化されるのを誇りに思ったと、司馬遼太郎さんは書いている。
 同じようなことを日本の東京で、京都・大阪でされようとしている。食という文化価値のフランス化であり、文化的占領である。
 かねてより京都の老舗料亭が軒並みミシュランを毛嫌いして掲載拒否を宣言していると聞いて、その関西魂を応援したが、逆にオファーしていた店もあったらしく出版におよんだ。
 選考委員は全員日本人で7人。
 東京ミシュランはフランス人も日本人も確か、選考委員にいたはずだが、この辺のズレはどう説明してくれるのだろうか?
 もちろん、選ばれてしまったお店に文句をいうつもりはない。
 しかし、フランスという冠でわざわざ日本の味を選考する意味がどこにあるのか?
 もう、日本も60年代、70年代のピエールカルダンのおフランスファッション、おフランス映画など、おフランス賛美の時代ではない。
 早い話が選ばれなかった店は「フツーの味の店」というレッテルをわざわざつけられてしまうわけで、営業妨害とも言えないことはない。
 関西の飲食業界で攘夷論が持ち上がっても良さそうなことだと思うのだが?(笑)持ちつ持たれつというお家の事情もあるのかしら?