梶原順さんの待望のソロアルバム聞かせていただきました

前に前に出る第一バイオリンの奏者と違って、オーケストラの第二バイオリンの奏者は、オーケストラ全体の流れを見て、プレイをします
 実際の性格も、やんちゃな第一バイオリンの奏者よりも第二バイオリンの奏者の方が協調性を重きに置く方が多いということを本で読みました。担当楽器で性格がわかるというのです。
 ギターリスト梶原順さん待望の初のソロアルバム「ever」が12月12日にリリースされます。25年のキャリアで初のソロアルバム。
 一足先に聞かせてもらいました。
 ミュージシャンが尊敬するミュージシャンの音がそこにあります。
 梶原さんも、やはり、オーケストラの第二バイオリン奏者のように、全体のサウンドが最重要課題のプレイヤーであります。
 リードギターなのにむやみに弾きまくらない。
 もちろん、音楽ファンはもちろん、プロ志望の人はまずは絶対、聞いておかねばならないアルバム。
 1音、1音がとてもクリアーなギタープレイ。
 アコースティックバージョンとエレキギターのバージョンの二枚組。
どうしてここまで、自分の情念を押さえられるのか!
 ハイテクなプレイもきちんと俯瞰から自分のプレイを見ている。
熱くなる自分をきちんと自分でコンダクターとなり、指揮しているような。
とても希有なリードギターリストです。
 梶原さんと同じ渡辺貞夫バンドに所属していた友人のベーシスト故青木智仁くんは至福の時は自分の家で、自分が手塩にかけて磨いたベースを眺めながら、グラスのお酒を飲むことだと、僕に言いました。なんのテレもなくです。
 プレイアーにとって、楽器とは幼い一人娘のようなものなのでしょうか。
 梶原順さんの「情念の寸止め」の渾身のソロアルバム。
参加ミュージシャンは
 渡辺貞夫(ss)
渡辺直樹(b)
田中倫明(per)
森俊之(key,org)
バカボン鈴木(b)
鶴谷智生(ds)
本田雅人(as,ts,bs)
松原秀樹(b)
沼澤尚(ds)
松本圭司(arr,key,p)
川内啓史(b)
小笠原拓海(ds)
 
 と、日本のトッププレーヤー。
エレキギターサイドの2曲目「you got the news」はsteely danの「aja」の中の「I got the news」のベースラインのモチーフから梶原さんが作った曲。梶原さんの弟子筋にあたる北海道の若きベーシスト川内啓史さんのプレイがいい味出してます。