牧村憲一さんの新刊書「渋谷音楽図鑑」(柴那典 牧村憲一 藤井丈司)は頁をめくり、全部読み終えてしまのが勿体ないほど面白い本です。
ご存知の通り、牧村さんは大滝詠一、細野晴臣、シュガー・ベイブ、山下達郎、大貫妙子、竹内まりや、加藤和彦、坂本龍一、フリッパーズ・ギターの伝説の音楽プロデューサー。これって日本のトミューリュピュマーではないか。
ミュージシャンって自分だけの才能で決して、成功するのではなく、牧村さんのようなスタッフがいて、思わぬ大チャンスを与えられたり、思わぬ方向転換を提示され成功していることがわかる。
さて、この本の最大の特徴は渋谷という街の持つ磁場が日本のポップス人脈を引き寄せ、一枚の渋谷音楽地図を作っている視点がとても面白い。東京っ子牧村さんだから解析できたことだと思う。「東京人」という雑誌に連載されてもおかしくなかったかもしれない。
お笑いという視点でもボクが渡辺正行さんと80年代から続けている渋谷ラママ新人コント大会が渋谷の南口で、今はなき渋谷ヤマハの裏に拠点があるのは偶然とは思えない。渋谷のエンターテイメントの土地の磁場を感じる。
僕は牧村さんの書いた記事は大概、読んでいるつもりだが、まだまだ知らない音楽史が豊富に書かれている。ご自分の半生ならいざ知らず、他者の音楽家の記録をどうしてここまで まるでメモしておいたかのように記憶していることにもいつも驚かされる。
※もうひとつ感心することは牧村さんは、これを仕掛けたのは?この言い出しっぺは?全部自分の手柄にせず、丁寧にこれは◯◯さんのアイデアが発端でしたと、フェアーにお書きになっていることである なかなかできそうでできないことである。
ボクも長く、業界にいて五木ひろしは俺が育てたという業界人に100人以上にあったことがあるw