明大落語研究会はお笑い界の堀越学園

2008年2月16日(土) 開演14:00「海ゆかば水漬く屍」という芝居を赤坂レッドシアターにて観劇。
渡辺正行くん主演のモロ師岡くん、阿知波悟美さん花王おさむさんらの芝居であり
別役実さんの作品である。
 一昨年、Nhkの「サイドマンブルース」という番組で、別役さんの昔の芝居の映像を使わせてもらったが、それも今回も電信柱が一本ある周囲で芝居をする設定。
 電信柱が別役さんの芝居の定番のセットらしい。
客席には別役実さんご本人がすわっておられた。
相当、迫力のあるお顔をしていらっしゃた。
 「不条理劇」というのか?
しかし、構造はコントである。
渡辺くんが動き回らない萩本欽一さんでモロくんが坂上二郎さんだ.
渡辺くんがモロくんを散々、振り回す。
そこに渡辺くんより、もっと不条理な阿知波悟美さん花王おさむさんな人々が来て、
渡辺くんを振り回すという芝居。
 渡辺くんの明治大学落語研究会の先輩といえば、立川志の輔さんである
彼のCD「みどりの窓口」(「清水義範先生」のをモチーフにした、新作落語)を聞いたが、
見事な噺になっていた。
 正直、彼の声は悪声である。
しかし、その欠点を凌駕する稽古で、悪声が悪声として聞こえない。すっきりした声に
聞こえる。気の遠くなる練習をこなしているに違いない。
 駅員とおバカな客のやりとりの落語であるが、駅員が決して、無駄に突っ込まない演出が
きいている。
 もっと、この人の新作を聞いてみたい。
 明大落語研究会はお笑い界の堀越学園である。
1970年代後半から1980年代初頭の卒業生が多くのお笑い芸人として巣立っている