お笑いは素晴らしい

 今頃になって芸人柳原加奈子さんのネタを
あらためて、「うまいなあ」と思ったりしています
学生のバイト先の休憩時間のネタにそのおもしろさは集約
していると思うのです。
 相手を無視して、目薬をさす細かいネタが、七味唐辛子のようにくすぐりに効いています。
 ギャル・ネタは20年前に「女子高生」という二人現役女子高生グループが僕のやっている「新人コント大会」で話題でした。実は僕もネタを書いていたのですが。当時の朝日新聞の社会面にも取り上げられました。
 当時の最後の落ちが必ず「尾崎(豊)〜〜〜〜!」でした。
柳原加奈子さんが「109」をネタにしたように、当時は「生前の尾崎豊」が大事なネタです。お笑いははっきり時代を浮き彫りにします。

ところで、「ウケル〜」「っていうか」というギャル語を批判する大人がいますが、お固い大人も相当、平気で流行の言葉を使います
 今、一番気になるのが「メディア」という言葉。
「マスコミ」という言葉がいつからか、「メディア」にスライドしています。意味合いはほとんど同じだと思うのですが、なんとなく「メディア」といっている自分が格好良く思えるのでしょう(笑)

ところでM1グランプリのサンドイッチマンには感動しました。「笑点」で見て、ネタのセンスがあると思いましたが、一層、細かい所までネタが練られていました。彼らが優勝して久々にジーンと来ました。ああ、お笑いっていいなあって。くりぃーむしちゅーも同じような感想を抱いていたみたいです

キングコングにも感動しました
本当に初心に戻って、稽古して来たのがわかりました。
凄みがありました。
M1のおもしろさはネタはもちろんのこと、審査員の評です
こういう立場は何度も味わったことがあるのですが、嫌なものです
死に物狂いで作ったネタを批評するというのはとても、心苦しいもの。
しかも同業者ですし。
お笑い芸人は繊細です。
その一言が人生を揺るがします。
どう批評するか?
それはもうひとつの芸です
批評して笑いも取らないといけない。
島田紳介さんらの審査員は別のステージに上がっているような
感じでしょう。
実に審査の芸人さんはうまい!そして、優しい。
司会の今田耕司さんも、批評めいたことは言わず、絶妙のまわし。