ビーバーちゃん

総理の安倍晋三さんと年に何回かプライベートでお会いする機会があり、某日お会いした。
安倍さんは僕の顔を見ると、いつも「ビーバーちゃん!」という。
それは初めてお会いしたとき、「ビーバーちゃん」のアメリカドラマのビデオを
プレゼントしたからだ。
いたずら盛りの子供を主人公として大ヒットした『ビーバーちゃん』(57〜63)は安倍さんや僕と同じ昭和29年生まれなら、みんな夢中になって見たドラマだ。
アメリカの良き時代の家族ドラマ。
お父さんの権威がしっかりアメリカにあったドラマだ。
必ず、ビーバーちゃんを諭すときに、父親はビーバーちゃんを階段の中段にすわらせ、同じ目線で話した。
理想の父親像をそこに我々は見ていた。
父が子供と同じ目線で諭すというのが、家族内での民主主義の戦後の歩みよりだったのだろう。
しかし、いまや、子供が父を見下ろして、怒鳴る時代に
なってしまった。
民主主義、平等って、もう一度、より戻しの時代に
入っている気がしてならない