食い倒れ日記

 銀座の北京ダックの145年の老舗「全聚徳」にて御馳走していただく。
ここの北京ダックは皮だけでなく、身もちゃんといただけるのが特徴。
 春巻きの皮のようなもので、巻いて食べる。これが結構なボリュームでお腹いっぱい。
 以前から、北京ダックの中身は捨てられてしまうのか?という素朴な疑問があったが、他の料理でちゃんと使用されますと、北京ダックを食べなれた友人に教えてもらう。
 紹興酒の10年以上ものの古酒もこれまた、絶品。
 今回は大手証券会社と政府系金融関係の両取締役の友達と食事。
 いろんな話をしたが、いわゆる民営化されてしまう政府系金融機関が、民間並みに三ヶ月単位で成果を出す四半期決算がいかに弊害かの話になった。
  政府系の金融会社は本来、10年、20年のロングスタンスで融資をし、目先に結果が出なくて、リスクがあって、民間系が出資できないものにお金を貸し出す。つまり、民間の金融機関を補完する役割を本来、果たすべきなのに、やみくも政府系金融機関を民営化すると、この役割をできなくなってしまうわけだ。
 小泉改革の落とし穴だ。
 翌日は小腹が減り、新橋駅SL側に昔からある牛丼の店「げんき」でミニ牛丼食べる。300円。
 ここはすき焼き風牛丼の店。
 流通業界の専門誌『ストアーズレポート』のサラリーマンだった頃の作家の椎名誠さんもこの牛丼をよく食べたというのを読んで、親しみがあり、たま〜〜〜〜〜に食べていく。
 「毎度ありがとうございました」と、ミニ牛丼しか食べてないが、丁寧に挨拶された。
 「毎度ありがとうございました」って、最近、あまり言われたことがない。しかも、僕はこの店を毎度、来てるわけではない。
 でも、「毎度ありがとうございました」って言われると、なんかまた来たくなる。
 後ろから、店主の人に言われて、「毎度ありがとうございました」って言われて、背中をそよ風がさすって行くような快感。
 この言葉、飲食業界で復活したらいい。
 
 某日、新橋SL側にTプロデューサーと一杯。
「鉄火場」というホッピーの飲めるディープな店。またもディープ!
 彼が若かりし頃、プロレスラーのハルクホーガン宅をアポイントなしで会いに行き、本人は留守だが、娘さんが歓待してくれた1980年代の初期の話。
 Tプロデューサーの腕っぷし、充分レスラーでも行けそうな体型。寒い雨だったのに半袖のワイシャツ姿に驚いた。
なんたって、北極点に立ったことのある男。
 偶然、当日、日本一エベレストに登頂している山岳カメラマン村口徳行さん(この人が5度も登った実は記録保持者)から「帰って来ました」のメールが来ていた。ヒマラヤ、ヨーロッパアルプスを廻って7月上旬に帰宅連絡が心配していたが一安心。「4度目のエベレスト」の著者。三浦雄一郎さんにも二度同行していて、今年の初めからコンタクトを取り、ラジオに出てもらおうと思って交渉してきた。
 選挙特番だら〜〜っと見る。
 落選した議員は皆さん「党に対する有権者の方々の・・・」これはもう言い訳。
 責任を自分の党のせいにしているが、個人の政治活動が際立って成果を上げている人はそれなりに評価されて受かっている。
 政権を持つ、権力を持つと途端に「偉そうな態度」になる。権力とはそういうものなのか?民主党さんもその辺りをチェックしたい。
 正直な感想は富士山の半ばまで選挙が盛り上がっていたが、頂上近くに辿り着くにしたがい、「白けた」ムードが漂ったのはなんでだろう?ゲームとしてまったく、筋書き通りだからなのか?
 選挙もテレビの今や風物詩。
 リアルなことで地味でいいものなのだが、やはり、テレビの番組になった瞬間、ドラマを我々は要求してしまうのか?
 
 引き続き、
 ラジカントロプス2.0(ラジオ日本)http://www.jorf.co.jp/PROGRAM/radio.php
御大草野仁さんが登場。
インターネットラジオpodcast
で引き続き、脚本家の山田太一さん、書評家の豊崎由美さん、水道橋博士さんのロングインタビューを僕がしてます。ノーカット版お聞きください