評論家の平岡 正明さんの遺作

先日、ラジオ日本の「ラジカントロプス2.0」の水道橋博士のインタビュー中に博士の中学時代に傾倒した評論家竹中労さんの話になり「昨日、評論家の平岡 正明さんも亡くなりましたね」と言われて、驚いた。知らなかった68歳没。若過ぎる。竹中労さんともに「水滸伝 窮民革命のための序説」を一緒に書いたこともあるエネルギッシュな評論家だった。正直、「山口百恵は菩薩である」 (講談社)のような自伝に関しては、対象物を美化しすぎる傾向や、賛辞をクサすぎるくらい書くのが苦手だった。(クサく書くというのは竹中さんにもその傾向はあった。しかし、竹中さんのクサさは講談や浪花節の世界まで振り切っていて気持ちが良かった。竹中節と言われた)
 晩年、平岡さんは平岡さんも僕も地元が横浜で、僕の好きな横浜を書く一連の文章が、とても好感がもてたし、こんな場所や歴史もあるんだと、勉強になった。
 そして、先月、購入していて、まだ、読んでいなかった雑誌「国文學」(六月号)をめくると、知らなかった!こんな雑誌に、平岡正明さんの新連載「立川談志」がスタートしていた。僕が一番好きな立川談志さんのネタ「二階ぞめき」が取り上げられていた。この続きを読みたかったのに2回目はもう読めない。この雑誌が遺作となったのかもしれない


 ご冥福をお祈りします