昨夜、東京ドームホテルの「永六輔 山田雅人二人語りの会」に参加させていただきました
まずは山田さんが実際にご交流があった故高倉健さんの実際のエピソードでお客さんをつかむ。そして、長嶋茂雄さんと松井選手のちょっとしたエピソードを披露(この爆笑噺のネタばらしはしません、実際に山田さんのライブに行って聞いてください)
で、本題は初の試み 「ストップモーション永六輔物語」。
この試みがおもしろかった。
山田さんが「ストップモーション永六輔物語」の独り語りをする。
舞台で並んで、ご自分の物語を聞く永六輔さん。その語りの途中に、永さんが(注)を入れたい時に、語りをストップさせ、永さんが注釈を付け語り出す。
そして、再び、中断した山田さんの「ストップモーション永六輔物語」の独り語りをし出す。という繰り返し。
つまり、田中康夫さんの小説「なんとなくクリスタル」の注釈文学の手法を語りに取り入れたような型式。
僕は永六輔さんのご本は大概、読んでいるつもりで、永六輔伝に関してはほぼ把握しているつもりだったが、永さんは目の前で永六輔伝を語られるので、思わず、永さんご自身が語り損ねた永六輔伝を思い出し、永さんご本人から永六輔情報付け加えられる。知らないエピソードがポロポロ放出!
こういう構造の二人会ならではうれしいハプニング。寒い夜に集まった永六輔通のファンの方も大満足だったと思う。
実は永さんは最初、「上を向いて歩こう」は坂本九さんではなく、三浦洸一さんに歌ってもらう希望を持っていたらしたこと。永さんの奥さんは一人で新婚旅行に旅立ったこと。何故、永さんが作詞家の仕事を40年前にスパッと止めたか?などなど こんな話を直に聞けた幸せ。
現在、永六輔さんはパーキンソン病のリハビリをしながら、活動を続けておられる。昨日、永さんはリハビリはつらい作業ともらした。リハビリを重ね、あそこまで復帰した長嶋茂雄さんを讃えた。
永さんの語気から、なにくそという心意気伝わる男くさい舞台。
師弟関係の弟子山田さんがいい球を投げ、師匠永さんがいい球を返す。
最後に全員で「上を向いて歩こう」を合唱。何度歌っても、思わず、「上を向いて・・・」一行目でつまってしまう、やるせない世紀の最高の歌である