山田太一は書き続けなければならない

山田太一先生原作による新井英樹さんの「空也上人がいた」が、10月25日に発売された月刊IKKI12月号(小学館)にて連載を開始。
空也上人がいた」の主人公は27歳の男性ヘルパー。
とある事件を起こし老人ホームを去った彼が、81歳の男性の在宅介護を依頼されることから物語は始まる。
 山田太一先生の作品が今度はコミック版である。
その昔、三島由紀夫さんが「時代と寝ていたい」と常におっしゃっていたが、山田太一先生はそのご意志とは関係なく、時代と常に添い寝させられる。
 時代が軽薄に揺れ動くときに、重石のように、「山田太一」を必要とし、安定を保とうとする。
 1976年の「男たちの旅路」の時もそうだった。
 誤解を恐れずにいうと、山田太一先生は時代が不幸である限り、書き続けなければならない。
 また、書いていただけなければ、僕らは困る