マンネリでも中継すべきもの



本 文 8月6日。
14万人の方が広島原爆で
命を失った。
僕が子供の頃は朝から、昼まで
その記念式典の模様をNHKで中継していた。
永遠と流れる、テーマ曲が重々しく、その
事件の重さを伝えてくれた。
子供にとっては、また陰気な放送が
始まったと思ったものだが、「これは仕方ないこと」だと
納得もしていた。
この放送の慣習をどうして、続けていかないのか?
この長々とした3時間あまりの中継が、どのくらい、

戦争に対する怒りや悲しみを再認識させてくれることか。
もう、「戦争を知らない子供達」を歌っていた人々が還暦を迎える。
NHKだからこそ、できる、記念式典中継。
生家で被爆した原民喜の小説「夏の花」も、もはや、学校図書では
扱わないものなのか。
長崎とあわせて30万人が大量殺害された原爆。
なぜ、ドイツでも、イタリアでもない、日本に落とされたのか?