柳家三三「前略、高座から」

 

柳家三三「前略、高座から」

前座の頃、新宿の師匠宅まで小田原の自宅から往復5時間。

 

大雪で電車が動かず、仙台から大宮から京浜東北線で東京の後輩に電話。

電車は混んでいる。

「もう、終演した?」

「今、高座でお客さんの前で電話しています 雪の中、来てくれたお客さんに落語をしてください」

と、いわれ小噺をした

「兄さん、お客さん、大喜びです。ギャラはないですから」

 

老人ホームで落語をやる時はゆっくり話さないといけない。

持ち時間の半分以上越したあたりで、最前列の御婦人が挙手。

「もう少し、ゆっくり話してください」

「わかりました」

「それから最初からやっていただけますか」

他のご老人から拍手の嵐だった。

労働時間は延長された。

 

池袋演芸場で噺の途中でお客の携帯がなり、普通に話し出した。

お客みんながその人を振り向いてみた。

「どうぞ、わたしにお構いなく続けてください」

 

「今の師匠を選んだ理由は?」と、聞かれ、「フィーリングかな」と

答えたら、「合コンか!」と笑われました

 

ワンコそばを211杯。痩せの大食い。