神田川とユーミン

f:id:sugarbabe49:20211202013316j:plain

 
 
作詞家の喜多條忠さん ご逝去
 
1973年函館から上京したボクは早稲田鶴巻町に浪人生として
三畳一間9000円の下宿に住んでいた。
♪三畳一間の小さな下宿 貴方は私の指先みつめ 悲しいかいって 聞いたのよ
喜多條忠さんが作詞したかぐや姫の「神田川」が大ヒットして、当時、ラジオから流れていた。
一方、1973年といえば、ユーミンのデビューアルバム「ひこうき雲」が発売され、ボクはTBSラジオ林美雄さんとも個人的交流を持ち、熱狂的な私設応援団として、ユーミンの布教活動をしていた。
ユーミンは自分のサウンドをアンチ四畳半フォークと例えていた。
ボクの下宿の近くを神田川が流れていた。
まさに同棲なしのリアル「神田川」の一人暮らしをボクは余儀なくしていた。
自分のサウンド志向はユーミン(with キャラメルママ)でいっぱいだったが、心の奥のどこかに、かぐや姫の「神田川」で情緒をゆさぶられるもう一人の自分がいた。
遠方から上京した何者でもない地方出身者の若者が感じるわびしさが持つ美しさ。
神田川」を聞くたびに、<暗いなあ>と一言で嘲笑できない自分が今でもいる。
かぐや姫の「神田川」は名曲だと思う。