田中康夫のラジカントロプス2.0(ラジオ日本)

2月9日(月)深夜25時〜26時ラジカントロプス2.0(ラジオ日本)
田中康夫さんが登場します!進行 植竹公和

新刊「33年後のなんとなく、クリスタル」についてうかがいながら、田中康夫さんが選んだ80年代AORをお聴きいただきます

田中康夫さんの小説「なんとなくクリスタル」は昭和55年/1980年下半期 167枚で芥川賞候補に上がりましたが
芥川賞は結局は第84回尾辻克彦さんの「父が消えた」が受賞。
当時の選評を見ると「なんとなく、クリスタル」の選評らしい選評はほとんどありませんでした。
しかし、評論家の江藤淳さんは田中康夫さんを強く推しました。
これはそれより遥か昔、石原慎太郎さんの作品を 評論家の伊藤整さんが強く推した時のケースと類似性があります
しかも、奇しくも田中康夫さんも石原慎太郎さんも一橋大学の学生だったという共通項。
慎太郎さんの小説作法が伝統的な小説作法の延長線上の小説的トピックでしたが、田中さんの小説作法は
※(注)がいっぱいの慎太郎さん以上に革命的な変革的小説作法でした
両者まったく異質な作家ですが、共に時代と寝て、しかも、今もなお、現役作家として異彩を放っているのは
唸るばかりです
80年代以降、多くのライターやプランナーや広告代理店、放送作家、放送業界の方々が、その文体と物の見方を田中康夫さんとナンシー関さんの影響下にあるのは否めない事実です
僕自身もそうでした 特に田中康夫さんの著書「感覚の論理学」「ファディッシュ考現学」とか「「トーキョー大沈入」には。
今回の放送は短い時間でしたが、「なんとなくクリスタル」〜「33年後のなんとなく、クリスタル」の田中康夫さんの足跡を足早に辿ってみました

 
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