半沢直樹シリーズ以前の元祖大ヒット「銀行小説」

 池井戸潤さんの半沢直樹シリーズ以前の「銀行小説」の大ヒットは故山崎豊子さんの「華麗なる一族」である。
山崎さんの取材ノートを読むと小説を週刊新潮に連載する五ヶ月前に小説に連載する前提で当時の三菱銀行頭取田実渉氏に取材をしている。
 当時の現役の銀行マントップが取材に堂々と協力し、山崎さんが小説を書く事を勇気づけれたというから太っ腹なエピソードである。
 今回のTBSの半沢直樹のドラマ化もテレビの大スポンサー銀行をテーマに扱うのだから、スタッフの苦労は推して知るべし。
 山崎豊子さんは「白い巨塔」の時ははっきりと取材を断られ、「医学界に比べて、銀行ははるかに老獪である」と書き記していることも印象深い