SF的時局の動き

オバマさんがついに黒人初の新大統領になった。
このことで、最近、とみに、引き合いに出されるのが、アメリカのテレビドラマ「24」の筋立てのアメリカ初の黒人大統領誕生という設定だ。
このドラマを作っていた頃に一体、スタッフはその日が近いということをどれだけリアルに予想していただろうか?
もちろん、僕もずっと先のことかもと思っていた。
そして、現在の人口比率の伸び率を見ると、白人以外の最初の大統領はヒスパニック系の人なのだろうと思っていた。
さて、SF作家レイ・ブラッドベリーは公民権運動が激しかった1952年「刺青の男」という18編の短編集を出していた。
その短編のひとつ「形成逆転」が予知的だ。
筋は「火星に住んでいる黒人たちに突然、地球から白人たちを乗せたロケットが着陸する。20年前、すでに黒人たちはこの星にみんな移住させられてきたのだった。地球は核戦争で住めない星になってしまい、お願いだから、我々や後からくる白人たちを住まわせてくれと白人が嘆願する。黒人の坊やたちは初めて見る白人の白い肌を興味津々に見るのだった。
」というストーリー。
今から半世紀前の作品である。