ラジオ日本の番組にも出ていただいた作曲家林哲司さんデビュー35周年記念コンサートに行って参りました。
杉山清貴さん、上田正樹さん、稲垣潤一さんが林さんが作曲したヒット曲を次々と歌った。
メージャーセブンスのサビにワンポイントマイナーコードが入るのが、林さんのがパターンで、それが、歌謡曲で育った日本人には琴線に触れる。洋楽人間の林さんはそれを意図的にやっているような気がする。
サプライズで竹内まりあさんが登場。
達郎さんのバックバンドのネルソンズのライブの時に楽屋で、ご挨拶して以来の姿。
純白のブラウスにパンツルック。
終了後、35年来の付き合いの友人岸と菅野と、ある一点に話が集中。
我々は竹内まりやさんをリアルタイムで追って来た。
我々の話題とは 「まりやさんは絶対、家で、大声で歌の練習しているはずだ?!」
今回、その声量の凄さに圧倒された。
しかも、まったくライブをやっていないのに、アガっていない。
僕は幸運にも、まりあさんのラジオの作家を文化放送でやらせてもらったりもしたことがある。ちょうど1980年「Miss M」をリリースする直前だった。しかし、ライブを見た事が一度もなかった。
実はあまりに完成された歌声に、まりやさんはレコードの形でそれ以上は望まなくていいと、高をくくっていた。
まさに百年の誤読であった。
まりやさんは実は、ライブ歌手だった。
丁寧すぎるほど、丁寧に歌い、ミストーンがほぼない。しかし、その歌唱が優等生のままで終わらず、きっちりグルーブ感がある。
ただものではない、このシンガー!
「多くの人が好きな声なんだ、まりやさんの声は」
我々は60年代にアメリカンポップスの女性シンガーの洗礼を受けているが、
当時の女性シンガーの声質の正統的に継承しているのがまりやさんだ。
60年代の刷り込みが我々にはあるが、最近の若い女性にも、まりやさんは支持されていることを見ると、あの声は時代を超えた普遍性を勝ち得た声であるのだ。