「ハンニバル・ライジングは「砂の器」+「蛍の墓」

羊たちの沈黙」シリーズの最新版「ハンニバル・ライジング」見ました。
レクター博士野村芳太郎監督の「砂の器」といえる、映画である。
砂の器」のあの親子の回想シーンにも似たシーンが出てくるの。兄妹の回想だから、「蛍の墓」かも(笑)
小説『ハンニバル』でハンニバルクラリスと共に南米に向かうが、映画『ハンニバル』のラストで彼一人で飛行機に乗り、日本へ向かうシーンに変更となった。
そのシーンから、日本に行くのではなくて、自分のルーツである日本に帰るというアイデアが生まれたという。
トマス・ハリスが日本贔屓で、日本画の収集家と聞いている。
12歳のときのハンニバルは、コン・リー演じる日本人のレディ・ムラサキから様々な影響を受ける設定。
この辺の奇想天外の展開を「んなバカな」と思うと、この映画は楽しめないであろう。
今までのシリーズとこの映画は別物としてみないといけない
誤った日本観の演出も出てくる。
それを笑い飛ばさないで、エンターテイメントとしてみないとこの映画は「お笑い砂の器」になってしまう。
 コン・リーは映画「sayuri」でも日本人の芸者さんの役をやっているが、今回も日本女性の役である。
どう見たって コン・リーは日本人女性には見えない。

これほどまでにインターネットが発展し、情報があるはずなのに、「間違った日本女性像」を意固地にも描くのか?

監督は真珠の耳飾りの少女(2002)のPeter Webber。
 プロデューサーはMartha De Laurentiis。
 この女性はプロデューサー、男性プロデューサー顔負けの映画を作る
レッド・ドラゴン(2002)
U―571(2000)
ハンニバル(2000)
ブレーキ・ダウン(1997)
アンフォゲタブル(1996)
天使とデート(1987)
窓 ベッドルームの女(1987)
キングコング2(1986)
ゴリラ(1986)
地獄のデビルトラック(1986)
など

真珠の耳飾りの少女の監督にこのシリーズを撮らせるという判断が勇気のある
プロデューサーであると思う。
きっちりアクションを監督が撮れていて関心した
ちなみにレクター教授お馴染みの口に付けた猿ぐつわみたいなものは日本の鎧兜がヒントだったことを笑い飛ばしてはこの映画は見られない
日本刀も青年レクターは振り回す。
僕はエンターテイメントとしは楽しめた。
一連のレクターシリーズがお好みの方はどう評価するかは知らない。