ポストみのもんた=活火山男!梶原しげる

七月14日、梶原しげるさんとマネージャーの岸田くんと品川で夕飯を食べに行った。
 梶原さんが品川を指定してきた。
 一年間に何百万円も外食費(相手に出してもらっているのを含め。場末の居酒屋も含め)に使う食べ物にうるさい僕。
 品川も駅をはさんで、両方の店を故渡辺文雄さんのようにくまなく探訪したはずであるが、いわゆる、ビジネスビル側に指定されたが、こんなところに指したる場所があったかなあ?
 本屋で待ち合わせ。
 で、梶原さん、「ちょっと、探索しましょう。話の種に」といわれ、居酒屋が立ち並ぶ狭い路地に潜入。
 「見てください、焼き肉屋さんが並んでいるでしょう」
 本当に、路地を一歩入るとそこは「焼き肉横丁」なのである。何故、品川に焼き肉屋さんが多いかの薀蓄を梶原さんに聞き、梶原さん御用達の韓国料理屋さんに案内された。
 家族でやっている店で、もう梶原さん、家族のような歓迎のされ方。
 梶原さんに御馳走していただいたが、安心して食べられる家庭的なお店で焼き肉屋さんを知らない焼き肉屋童貞の僕も御満悦。
 さて、梶原さんとの出会いはTBSの「上岡龍太郎がズバリ」というなんでも50人集めて質問する番組。 僕が構成をやっていました。
 一回目が「極道の妻50人」、「不倫中の妻50人」「ミスターレディ50人」・・・ミスターレディ旋風を起こした第二次上岡龍太郎ブームを作った番組。(一度目は漫画トリオ時代)
 上岡さんのサブ司会をやっていたのが梶原しげるさん。
 その頃、「梶原しげるの本気でDONDON」(文化放送)という優れた午前中の生番組の名キャスターをやっていた梶原しげるさん。朝に構成者とディレクターとキャスターでその日、取り上げるニュースを新聞を見て探し、各方面の関係者に生放送で電話してイタいところまで聞き倒すという画期的は番組。怠慢なお役所関係者が冷や冷やして答えるのが番組を聞いてわくわくする。これがまた
、強い相手に梶原さんが容赦ない質問を浴びせるのだ!梶原さんは実にエバっている相手に向かわせたら、俄然、エンジンが掛かりまくるタイプ。
 この番組は確か、ギャラクシー賞を取ったはず。今、一番おもしろいラジオのひとつTBSの「アクセス」の元祖的は番組である。
 「梶原しげるの本気でDONDON」は僕が尊敬し、影響を受けた放送作家の久利一さんが構成をしていた。この方は現在もテレビ朝日朝まで生テレビ」の構成者で故日下雄一プロデユーサーから引き継いだ吉成プロデューサーともにハードな番組を得意とする超
テレビ偏差値の高い作家の人。久利さんに僕も以前所属していたオフィストューワン(ニュースステーションの制作会社)の頃から可愛がっていただいた。故日下雄一プロデユーサーの個人的ブレインを実は僕がやっていたのも、久利さんとは不思議なご縁。実は田原総一郎さんの懐刀故日下雄一さんご自身の御本を僕がプロデュース・構成協力して、今年、二冊出る予定があった。一冊は文藝春秋、もう一冊は水道橋博士との対談本。今年、日下さんはガンで無念の逝去。この本は幻の本になってしまったことが悔やまれる。
 久利さんの関係で梶原さんは田原総一郎さんがお休みの時、「朝生」の司会を代役していた。「朝生」の司会を代役できる司会者はそうはいない。
 梶原さんがラジオで鍛え上げた仕切りの能力と学習能力が他の追随を許さないことが可能にしているのだ。
 とにかく、この人、学習フェチ。
 英会話はペラペラ。昔、イングリッシュ演歌でレコードを出している。さらに北京語をマスター、49歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に進学し心理学修士号取得。シニア産業カウンセラー、認定カウンセラー、健康心理士の資格を持ち、精神科クリニックや心理相談センターでカウンセリング業務を担当。ウクレレマンドリン、バイクの免許を最近
、取った。
 いくらフリーの職業で潰しがきかないからって、こんなに仕事の合間に勉強は嫌なもの
。しかし、彼はむしろ、勉強していないと不安だという学習フェチ。
 その学習を生かし、2003年秋に出版した新潮新書「口のきき方」は、「図解版 口のきき方」(PHP研究所・05年1月出版)とあわせて15万部のベストセラーとなり、その一部が06年度からの中学1年の国語教科書「伝え合う言葉 中学国語1」(教育出版)に採用される。サッカーの中田選手の幼稚な文章が教科書に安易に載るのとは(これはもう教科書を作る人の若者への迎合でしかない)、さらには斉●孝の「声を出して・・」のような文献ピックアップだけのリサーチ会社のようなまったく持論のない先生の本とはワケが違う。どうして、ベストセラーになるのか?
 
 新潮新書「口のきき方」はこれこそ、生きた日本語本。
 NHK「知るを楽しむ」で取り上げて欲しい本である。
 そして、ついに梶原さんの新作が出た!
 「老会話」(東洋経済新報社
 高齢者といかに会話したらいいか!の術が詰まった本である。
 愛犬ブームで犬と会話をする機械が売れたりするが、その前に高齢者と会話する方法を確かに学ぶべきであろう。いい視点だ。
 ポストみのもんた!と、文化放送の先輩のみのもんたさんからも認められ、みのさんの腰痛手術の折りは文化放送の「ウイークエンドをつかまえろ」の司会の代役を勤めた梶原しげるさん。
 梶原さん、一見まじめなサラリーマン風であるがこれが、ああ見えて、結構、ベランメエの活火山男!
 今後、その活火山ぶりを披露する番組を梶原さんとやってみたいもの
※白黒写真は朝生を20年支えた故日下雄一さん