橋本忍さんの思い出

脚本家の橋本忍さんが亡くなりました。
奇しくも今、音声が聴けるJFN PARK ”植竹公和アカシックラジオ”で、みうらじゅんさんをゲストに松本清張をテーマについて語り合ったばかり。
 ご存知のように、橋本忍さんは野村芳太郎監督とタッグを組み「砂の器」「張り込み」に代表される松本清張の原作の数々の脚本を書き、清張ファンにとっては清張同様、神々しい脚本家だった存在。
 そんな橋本忍脚本の清張映画のディテールについても、次回の「みうらじゅん松本清張LOVE」後半戦でみうらさんと語り合っています。
 実はボクはその橋本忍さんのお宅に12年前に電話をさせていただいことがあります。
 電話をした理由は、ボクが元々橋本忍ファンだったこともあった所に、橋本忍さんが「複眼の映像」というシナリオ制作の現場の自伝をその年、文藝春秋から出しのでした。
 かねがね、橋本忍さんのドキュメント番組を作りたいと思っていたので、ボクはこのタイミングしかないと思い、直談判しようとご自宅に大胆にも電話をさせていただきました。
 電話をすると、当時、88歳の橋本さんご本人が電話に出られました。
 そして、ボクは電話で企画の趣旨をお伝えしました。  
 なんだか電話の向こうでドタバタしている音が聞こえて、橋本さんもボクの声を聴き取りにくかったように覚えています
 「ごめんなさい、今、NHKが番組を作るということで来ているんです」と、橋本さんが
おっしゃったのでした。
 しまった!出し抜かれた!と、思いましたが、ボクは丁重に電話を切りました。
 後日、その番組は放送され、確か橋本忍さんの仕事ぶりを自宅でカメラを据え置き、
定点観測する番組でした。
 企画はあと一歩の違いで残念ながら実現しなかったのですが、橋本忍さんの電話を通しての肉声を何分か聴けたことは 大切な


思い出になりました
 ※正確には「砂の器」は橋本忍さんと山田洋次さんとの共同脚本
 ※収録直前に「砂の器」の主役の加藤剛さんも亡くなり、今回のラジオの企画は虫の知らせかと
 JFN PARK ”植竹公和アカシックラジオ”
  https://park.gsj.mobi/program/show/40291