久々の吉野家。
牛丼を向こうの方で、粛々と食べる若い男性。
大人だ。
なぜ、大人か!
牛丼をよく噛み噛みし、30分以上もかけて、牛丼一杯を丁寧に食べている。
これが自分はできない。
速い時は5分、サラダを足すと8分で食べ切ってしまう。情けない人間だ。
若い男性は茶でも立てているように、ゆっくりと、牛丼を口に運ぶ。
しかも、味噌汁をつけているところが大人だ。
彼の空間だけ、閉ざされて無音の状態にさえ見えてくる。
いやはや、「結構なお手前でした」と、声をかけたくなる。
自分もああいう大人になりたいと心に誓った。