スポーツ・エージェント

横浜のFA宣言した筒香選手。彼は、絶対、大リーグ向きの選手なので活躍が期待されます。
現時点で、移籍先の最右翼には、ブルージェイズスポニチ
ということで、最近、エージェントの本ばかり読んでいる。
 
当然、筒香選手にもエージェントをついている。
米大手代理人事務所「Wasserman」だ。ダルビッシュ有前田健太 八村塁など多くの有名選手を顧客に抱えている会社。
実は、大リーグのエージェントになるには、サッカーのエージェントになるほど、厳しくない。
サッカーのエージェントになるには、国際サッカー連盟公認の代理人試験に合格し、さらにスイス銀行に20万フランを振り込まないといけない。ペナルティするとここから引き落とされる。
代理人になる試験が大リーグではない。(平成12年の時点)
 
アメリカのエージェントはエージェントといわれるのを嫌う。スポーツAttorney(アトーニーとは弁護士)と言ってほしいそうだ。今は大抵、弁護士や税理士の資格を持っているのが当たり前。
選手の契約料の10%が代理人が受け取る手数料と言われている。結構な額である。二、三日の労働で、しかも、電話で100万ドル以上の金を手にするなんて!と、叱責した関係者もいた。
昔のエージェントには選手が知らない間に、ひどい契約をさせ、選手の取り分をごっそり取った悪い奴もいたそうだ。
 
代理人の仕事は選手の年棒契約だけに終わらない。
有名選手だけに、いろんなトラブルに巻き込まれ、それを解決するのも大事な仕事。
1996年から1997年のシーズンにNFLに所属していた選手について調査したら、21%の選手が過去に逮捕されたり、訴訟を起こされたりしている。
NBAのマジックジョンソンは女性に「エイズをうつされた」と訴えられた。一度も会ったことがない女性にだ。こういうことを処理するのも代理人の仕事。スター選手には毎日のようにファンレターが届く。それも送り主は全裸の女性ものが多いという。
 
事件処理ばかりではない。
84年マイケルジョーダンの代理人のデビット・フォークは、五年契約300万ドルに成功。さらにナイキとの契約も成立しかし、もともと、マイケルジョーダンはノースカロライナー大学のチームでコンバースと契約していた。さらに、個人的にはアディダスを愛用していた。
「僕はナイキのシューズをはいたことがないんだよ」と、ジョーダンは否定的だった。おまけにナイキはまだ、弱小メーカーだった。
デビット・フォークのナイキの契約はとてもリスクがあった。
「ジョーダンがルーキーゲームかオールスターゲームに出場するか、新人王にならなければ白紙に戻すという一文が書き加えられた。さらに3年で300万ドルの売り上げが達成されなければ、契約は無効になる条項まで付け加えられた」ナイキがジョーダンに支払われる金額は5年で250万ドル。年金、ボーナス、広告宣伝義務と複雑な条項が入っていた。そして、ジョーダンブランドシューズが一足売れるロイヤリティが支払われる契約。
代理人デビット・フォークは勝った。
日本でも大ヒットした<エア・ジョーダン>は最初の一年だけで1億ドルの売り上げをあげた。ナイキは毎年のように、40%以上の伸び率を示し、ジョーダンが最初に引退するまでの年間売り上げは10億ドルから40億ドルへ。国内のシューズの三分の一をナイキが独占した。

ほぼ、梅田香子さんの本「スポーツ・エージェント」に書かれていました

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