「自己啓発本」というブームは20年は継続しているのではないかと思われる。

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自己啓発本」というブームは20年は継続しているのではないかと思われる。
 そのほとんどが、5分もかからないで読破できてしまう。
 「自己啓発本」はパターンがあって、「落ち込んでいい」「もっと、サボれ」など、ハッとするような良識の反対語を並べれば、はい、出来上がりだ。
 また、筆者のキャラクターを前面に出して、筆者の写真、本当に旅したのか信じがたいのだが、痩せこけたインド人老人の写真とか、ヤケに瞳だけが輝いている貧しい国の子供の写真とかが次々にインサートされ、ほとんど活字がないパターンもある。
 さらに、頭にラーメン屋さんのように、日本タオルを巻いている筆者が若者たちを先導し、コミューンを作ってしまうワイルドヒッピースピチュアル型パターンもある。(どうして、最近、ラーメン屋さんは黒いTシャツを着ている人が多いのか)
 相田みつをばりの短い言葉をアクセントで、筆書きもしたりする。
 いわば、「書を捨て旅に出よう」型だ。
 さらに著名人と食事や趣味を共にした日記型のライフワークを押し出すクレイジーリッチなものもあり、自己啓発ものはみんな<胡散臭い>。

 果たして、自己啓発本に書いてある通りに試してみて成功できるのかというのを番組なり、検証本にしてみてはと考えたことがあった。
 しかし、結果までの道のりが長すぎるので現実的ではない。

 話は長くなったが、サイバーエージェント藤田晋さんの「渋谷ではたらく社長の告白」の件だ。2005年に出版された本。
 当初、先に書いたような自己啓発本なのではと、頭の中の危険胡散臭いアンテナがピピっと反応し、14年も本を放っておいて、最近、読んでみた。
 20代で訳も分からず、会社を立ち上げ、何度となく、自らの凡ミスで陥った会社の危機を、人に助けられ、強運で乗り越え、ついに、26歳、同社の東証マザーズ上場を当時史上最年少で成し遂げた<渋谷を舞台にした真っ当な赤裸々な青春記>である。
 面白かった。