某所で、運良く、僕は作家関川 夏央さんの教室の授業を受けている。
全四回の授業だ。
今日は山本周五郎の世界である。
40人の生徒でずらっと見渡して自分が最年少。
関川さんは名簿を見ながら、名指しにしながら授業を進めていく。
別に正解を求めて名指すのではなく、こちらのトンチン?答えを上手にネタにしていく
関川さんの「愛と死をみつめて」って知ってますかの質問に。
僕が小説「愛と死をみつめて」の本を小学校のとき、読み、その小説の内容が長距離恋愛の小説で、女性が不治の病である設定だったと答えたら、「よく知っているね。それは早熟だったといいたいのですか(笑)」と。会場は大笑い。
関川さんはこの小説が見舞いに来る男が病の女性に励まされる小説であるということを指摘。近代の日本の男女関係のあり方がこの辺から微妙に変化していくのだと。
こんな調子で授業が始まり、仙台藩の米の消費量と山本周五郎の主人公と志賀直哉の「小僧の神様」と向田邦子の「あうん」が二時間半近い授業の最後にまるでマジックのようにイコールでつながれ、文学のシルクドソレイユ!
10秒に一回のサプライズと大爆笑。
これぞ「世界で一番受けたい授業!」
その足で、『トランスフォーマー』を鑑賞。もちろん、スピルバーグが製作であるからだ。
しかし、暗転の中、異常な睡魔が襲ってくる。
すごい、すごい映画だ。
しかし、これ、ガンダム世代の人なら、僕の10倍楽しめるだらうなあ。
しかも、これって、アメリカの古典的なシチュエーションコメディになっている。
ロボット軍団が主人公の家をとりこ囲んで、主人公の両親に見つからないように、巨大な自分の体のマシンを
隠し、主人公もロボットにオヤジに見つからないようにハラハラしながら、注意するのは、まるで、ビリーワイルダーの映画「フロントページ」だ。
スピルバーグの製作だが、睡魔にはかてず、残り、30分を残し、いびきをかいて
お客さんに悪いので自ら退場。
スピルバーグさん、すいません。